私では救えないということだけが、私の心残りでした。
私では、いけないのです。
私では、
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過真の個体調査と生態、象徴学的調査についての研究報告書
過真との交戦報告書
手記
39810.11 研究責任者.現隠(六道.考古学班·調査班班員)
目次
はじめに 過真の生態 象徴学との関連性 個体一覧 警告
はじめに
当報告書では、近年盛んに確認されている新種生物「過真」についての研究と研究責任者 現隠の見解を述べる。ここでは研究者からの敬意を示すため、過真を「彼ら」と呼ぶことをご了承頂きたい。
過真の生態
○知能、会話について
彼らは人語を理解し、一部は獣語をも解する。歌、詩、会話の区別ができ、試験用に作成した言語のパターンを理解し学習する。しかし会話ができることは殆どない。会話の記録は資料庫にある音声記録を参照。筆記能力と図形的能力については現在調査中。
物を扱うことができる個体も存在する。物体の仕組みを理解し、分解と再構築の作業ができる。 パズルを解き、オセロ、チェス、トランプ、花札を理解し、ゲームすることも可能。
○生息域、行動範囲、出現地域について
彼らは「心域」と呼ばれる一定の範囲内で活動し、侵入者を追い出そうとしたり、内部で決められた行動を繰り返したりする。「心域」は直径約1キロメートルの空間を保ち、個体に合わせて移動する。行動範囲および生息域は不明。ただし、個体によっては出現地域が限定されている(後述)。彼らの出現現場を目撃した者はいない。「心域」は一時間~二時間程度で消滅する。また、消滅後は内部に存在していた過真の痕跡も消滅するため、サンプル採取法は現在化学開発班と共に研究中。
「心域」確認方法は数種ある。
1.目視 個体によっては異常な自然現象が確認できる(後述)。
2.望星鏡の使用 空気中に星細胞の断片が確認される場合に有効。
3.痕跡の追跡 足跡や摩擦痕、個体の落とした体毛、羽毛、金属片を追跡し、範囲測程が可能。
ただし、「心域」への侵入には条件がある。条件に反した場合は侵入できず、内部にいても外部へ出される。
1.階級が「醒」以上であること。
2.天児もしくは純血の妖であること。
3.過真の前以外で呼吸を乱さないこと。
4.個体によって定められた条件に従うこと(後述)。
5.強固な星の性質を持つこと。スターマン、星の獣など。
○食性、生理、個体数の考察
食性、生理は共に不明。彼らは捕食行為が見られず、体液の分泌も確認されていない。発見されている個体数から、顕現する個体には生殖機能も存在しないと考えられる。ただし、何らかの理由により地球上では上記の行為が不可能であるとも仮定できる。
彼らは細胞を有しているものの、生体と断定することは不可能である。脱皮、換毛といった細胞の成長も見られない。しかし、彼らが細胞を持っている以上、彼らは地球上の物体かつ私たちと同じ次元に存在している。別の次元へ移動できる存在であるならば細胞の再構築が行われるはずだが、その痕跡はない。
象徴学との関連性
彼らは実に特徴的かつ美しい身体を持っている。ここでは象徴学の面から彼らの身体と存在を考察する。
まず、彼らは生物学的に不自由な身体的特徴を有している。フラグメンツと決定的に異なる点は、彼らが生態的・物理的に通常生存できる形態をとっていないことである。筋肉が無くても移動し、脳を持たずとも思考し、臓器が無くとも生き続ける。よって彼らの採用する身体的な特徴は、スターマンが星帰によって生物を超越した肉体的変化を遂げるようなものと考える。そこには機能的問題は存在せず、意識や周囲の影響を受けた結果の姿となる。よって最も人間の意識が創作的に作用するシンボルの面から考察するに至った。詳細については現在確認されている各個体の欄を参照してほしい。
現在確認されている個体一覧
寒雷 濡羽蝶 霧の迷い 逆叉 他未確認5個体(調査中)
寒雷
〇主な活動域:
〇心域の特徴
内部に入ると、外界の天候の如何に関わらず大嵐となる。稀に曇りや弱い嵐の場合がある。
〇性質
他の過真に比べやや攻撃的な面が目立つ。拘りが強く気難しい。
過真の新個体について 天児が過真に化ける 目の前で彼女は██へ変化した。
自分の力では解決できない問題に直面した時 命を捨てでも叶えたい願いがあるとき その体を作り変える
それはスターマンの「星帰」に酷似している ██████████(以下解読不可)
最後に
これを見ている人へ 頼む 私たち」は もうすぐ終わってしまう 見つけ█くれ 、 誰もが探している
魂の始█る場所 理由 そ█てこの せかい の ███████(解読不可)
3▮812.11.▮7 ██ █